引越しの見積もりを取るなら、引越し業者がユーザー宅に来てくれて引越し荷物となる家財をチェックして見積もりを出してくれる訪問見積もりが断然楽です。
複数の引越し業者に電話で見積もりを取るよりも、訪問見積りのほうが見積もりにかかる時間は結果的に早くなります。
そして、引越し料金の最安値を出せるのも引越し業者の訪問による見積もりです。
まず、引越し業者に訪問見積りを依頼してから引越し当日までの流れを見てみましょう。
訪問見積もりから引越し当日までの流れ
電話やインターネットで引越し業者に見積もりを依頼する
引越し業者の訪問見積もりの日時を決める
訪問見積もり当日、引越し業者の営業マンがユーザー宅を訪問
引越し業者が家の中を一回りして、全ての家財と荷物を確認、荷物リストを作成して引越しに使用するトラックの大きさを決める
引越し業者が引越し希望日のトラックの空きを確認
引越し業者の営業マンが引越しの見積書を作成し引越し料金を提示
引越し業者との値引き交渉
引越し業者が見積書を置いて帰る
複数の引越し業者の訪問見積もりを取るなら1から8までを見積もりを取る引越し業者の数だけ繰り返す
引越し業者の見積書を見比べて引越し業者を決定
決定した引越し業者に電話して正式に引越しサービスを依頼する
引越し業者から荷造り用のダンボールが届く
引越しの荷造り開始
引越し当日
訪問見積もりでは引越しの営業マンが家財を全てチェックして、見積書を作成するのに20分~30分くらいかかります。
引越し業者の営業マンが訪問見積もりのためにユーザー宅にいる時間は30分から1時間です。
訪問見積もりの時間を引越し業者ごとに一時間ずつずらして見積もりの依頼をすると、引越し業者3社の見積もりを取るのに3時間で済みます。
訪問見積もりのメリット
引越し料金が最安値になる
引越し業者の営業マンは訪問見積もりの場でユーザーに即決を求めてきます。
即決とは訪問見積もりで引越し業者の営業マンがユーザー宅にいる間に引越しサービスを申し込むということです。
ユーザーに即決を求める引越し業者は「今、当社に決めてくれたらこの引越し料金でいいですよ」という即決価格を提示します。
「今決めてくれたらこの料金で」という引越し料金は、その引越し業者で請け負える最安値の引越し料金です。
この最安値を引き出す方法は、引越し業者に実際に引越しの荷物となる家財を見てもらい、見積もりを出してもらう以外方法はありません。
電話だけでの見積もりだと、引越し業者が引越し当日に積み残しが出ることを恐れて、必要以上に大きなトラックでの見積もりになっている可能性があります。
引越し料金はトラックの大きさで変わりますから、大きなトラックを使えばその分料金も高くなります。
訪問して見積もりをしてもらうと、適切な大きさのトラックが割り当てられ、見積もりの料金が電話だけの見積もりよりも安くなります。
また、引越し業者が実際に引越しの荷物を見てトラックの大きさを決めていますから、引越し当日、積み残しが出ることはありません。
万が一積み残しが出たとしても引越し業者が引越しに使用するトラックの大きさを決めていますから、ピストン輸送するか応援のトラックを呼んで、全ての引越し荷物を運んでくれます。
電話見積もりで引っ越しの見積もりを取ると、大抵の場合、積み切り契約での引越しになり、積み残しが出た場合、積み残しになった荷物はユーザーが運ばなければなりません。
引越し業者に見積もりを依頼する電話が短くて済む
引越し業者に訪問見積りを依頼するためにかける電話で伝える項目は、名前、電話番号、現在の住所だけです。
あとは訪問見積もりの日時を決めるのみです。
これが電話見積もりだと、現在のお住まいの立地条件、隣接する道路状況、運ぶ荷物のリスト、更に新居の住所、立地条件、道路状況など、引越し業者に伝えなければならない事柄が多くなります。
複数の引越し業者から電話見積もりで見積もりを取るにはかなりの時間がかかってしまいます。
荷物リストを引越し業者が作成してくれる
引っ越しの見積もり書は荷物のリスト表にもなっています。
引越し業者、つまりプロが作成する荷物のリストですから、素人では解らない荷物のチェック事項もふまえてあります。
このリストは自分で荷物を確認する時も便利です。
また、引越し当日、引越し荷物の紛失があった場合も見積書がユーザーの手元にあれば、荷物のリストがありますから紛失した荷物が引越し前にはあったということを証明することができます。
引越しのアドバイスがもらえる
引っ越しではいろいろと調べないといけないことが多いのですが、引越し業者の営業マンならすぐに回答してくれます。
引越し業者の営業マンの中には引越しに関してとても詳しい人がいます。
また、そういう引越しに関してとても詳しい担当者がいる引越し業者を選ぶことができるのは訪問見積もりだけです。
荷造りの仕方が解る
引越し業者が指定したとおりに荷造りすれば、引越し当日の運搬で引越し荷物の損傷も格段に減ります。
また、荷造りにどのくらい時間がかかるか、ダンボールがどれくらい必要になるかなど、荷造りに関するほとんどの疑問に引越し業者が答えてくれます。
これはインターネットで見かける「荷造りにかかる時間」などの参考値ではなく、ユーザーの荷物状況、ユーザーの家族構成、荷造りに使える時間などを考慮に入れた最も信頼できる荷造り方法になります。
他にも趣味の物、例えばたくさんフィギュアがあるとか、観葉植物や盆栽を集めているなど、引越しまでにどのように荷造りすればいいのか引越し業者が訪問見積もりの際に細かく指示を出してくれます。
荷造りに必要な数のダンボールが無料になる
荷造りに使用するダンボールやガムテープなどの梱包資材は、ほとんどの引越し業者が無料で提供しています。
引越し業者が梱包資材を無料で提供してくれるのは、訪問見積もりを依頼したユーザーだけです。
電話見積もりだとダンボールはユーザーで用意しなければならないことが多いです。
引越し業者を決める材料が増える
引越しというサービスは引越し当日まで中身が見えませんから、各引越し業者にサービスの内容を詳しく聞いておいたほうが安心です。
引越しサービスの内容が引越し業者によって違うからです。
同じ相見積もりを取るのなら、値段、料金だけでなく、サービスの内容も比較したいものです。
例えば、ハンガーボックスを用意してくれる引越し業者とハンガーボックスの用意がない引越し業者が同じくらいの引越し料金を提示してきたら、迷わず前者の引越し業者を選択するべきです。
他にも箪笥の中身を入れたまま運ぶ引越し業者もあれば、箪笥の中身をすべて出してダンボールに詰めなおさなければならない引越し業者もあります。
引越し業者に訪問見積もりをしてもらうことで、各引越し業者の引越しサービスの特徴を詳しく知ることができるのです。
また、訪問見積もりの場では、引越しまでの流れや引越し当日のダンドリなども詳しく聞くことができます。
引越し業者が来てくれて直接いろいろと聞けるのは、ユーザーにとって最大の利点といえます。
ユーザーの引越しに引越し業者の担当者がつく
訪問見積もりに来た引越し業者の営業マンは、引越し当日までそのユーザーの担当者です。
担当になった営業マンは引越し当日の作業員への指示なども行い、その引越しが終了するまで受け持ち管理します。
ところが、電話見積もりだと、その引越しに担当者はいません。
電話見積もりの場合、ユーザーが引越し業者に電話する度に電話を取った引越し業者のスタッフが対応するだけです。
引越し業者の社内に作業指示書となるユーザーの伝票は存在しますが、その伝票に担当者はおらず引越しまでに必要な連絡事項を引越し業者のスタッフがランダムに対応します。
電話見積もりだけの引越しでは、引越し当日、引越し作業員は誰に監視されることも無く作業にあたります。
当然、管理してくれる担当者がいるほうが、スムーズかつ丁寧に引越し作業が進みます。
訪問見積もりのデメリット
知らない人(引越し業者の営業マン)に家の中を見られる
訪問見積もりにやってくる引越し業者の営業マンは、ほとんどの場合、男性です。
訪問見積もりの立ち合いが1人暮らしの女性や奥様のみの場合などは、できればもう1人立ち会いについていたほうが安心です。
部屋の中を見られること自体は、数週間後には引越しするのですから、そんなに気にすることはないと思います。
また、引越し業者の営業マンは1日に10件ものお宅を訪問していますから、部屋が多少散らかっていても気にすることはありません。
訪問見積もりだからと、特別に部屋の中を片付けたりする必要もありません。
訪問見積もりの間、立ち会わなければならない
引越し業者1社に付き30分から1時間、時間的に拘束されますが、こちらの要望を伝える時間でもあります。
面倒くさがらずに見積もりに来た全ての引越し業者に漏れの無いように要望を伝えましょう。
引越し業者1社の見積もりの度に1時間程度の時間がかかります。
見積もりを依頼した引越し業者の数だけ時間がかかります。
複数の引越し業者をまとめて見積もりを取るというのはマナー違反です。
引越し業者の営業マンが居座って帰ってくれない
引越し業者の営業マンは見積もりとはいえ、その名のとおり営業に来ているのですから、自社に決めて欲しいと思っています。
引越し業者にとって訪問見積もりは唯一自社をアピールできる場になっていますから、営業マンも粘り強くアピールしてくるはずです。
これも引越し業者の断り方を知っておいて、断り文句を用意しておけば大丈夫です。
後に見積もりを出してくれた全ての引越し業者に断りを言わなければならない
引越し業者の営業マンに横柄な人や不親切な人はほとんどいません。
もし、横柄な、あるいは不親切な人材を営業マンにしている引越し業者があれば、その時点でその引越し業者は断るべきです。
本当に問題なのは、ほとんどの引越し業者の営業マンが好印象なのに対して、引越しを依頼できるのが、その中の1社のみだということです。
自分の引越しのために会社と交渉してくれて引越し料金を下げてくれた営業マン、荷造りの仕方について丁寧に教えてくれた営業マンなど、どの引越し業者の営業マンも好印象だったのに1社以外の引越し業者は全て断らなければなりません。
引越し業者の断り方を知って、上手に断りを言いましょう。
引っ越しを安くすませたいなら迷わず訪問見積もりを選びましょう
訪問見積もりのメリット、デメリットを見てもメリットのほうが大きく、何より適正な料金で引っ越しができるのが訪問見積もりです。
一人暮らし、単身分の荷物量でも、時間の許す限り訪問見積もりをお願いしたほうが絶対にお得です。
どうしても訪問見積もりをしたくない場合は訪問なしで引越しの見積もりを取りたい場合を参考にしてください。